!この活用表は接続関係の原則を示しているものであって、「めるなり」のような、用例にはありえない接続でも、○がでます。
※参考文献「日本語文法大辞典」明治書院(amazonリンク)
こよ | こ | くれ | くる | 来 | き | こ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
けよ | けれ | ける | 蹴る | け | け |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
せよ | すれ | する | 為 | し | せ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ね | ぬれ | ぬる | 死ぬ | に | な |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
れ | れ | る | あり | り | ら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
け | け | く | 咲く | き | か |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
みよ | みれ | みる | 見る | み | み |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
いよ | ゆれ | ゆる | 老ゆ | い | い |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
えよ | うれ | うる | 得 | え | え |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
かれ | けれ | かる | き | 多し | かり | く | から | く |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
しかれ | しけれ | しかる | しき | 美し | しかり | しく | しから | しく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
なれ | なれ | なる | 豊かなり | に | なり | なら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
たれ | たれ | たる | 堂々たり | と | たり | たら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
係助詞 | |||||
---|---|---|---|---|---|
は ・も | こそ | か | や | なむ | ぞ |
○ | むずれ | むずる | むず | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | め | む | む | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ざれ | ざれ | ね | ざる | ぬ | ず | ざり | ず | ざら | ず |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | (じ) | じ | じ | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | ましか | まし | まし | ○ | ましか |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
せよ | すれ | する | す | せ | せ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
させよ | さすれ | さする | さす | させ | させ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
しめよ | しむれ | しむる | しむ | しめ | しめ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
れよ | るれ | るる | る | れ | れ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
られよ | らるれ | らるる | らる | られ | られ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | まほしけれ | まほしかる | まほしき | まほし | まほしかり | まほしく | まほしから | まほしく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
れ | れ | る | り | り | ら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
終助詞 | 終助詞 | 仮定 | |||
---|---|---|---|---|---|
なむ | ばや | で | ば |
てよ | つれ | つる | つ | て | て |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ね | ぬれ | ぬる | ぬ | に | な |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
たれ | たれ | たる | たり | たり | たら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | けれ | ける | けり | ○ | (けら) |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | しか | し | き | ○ | (せ) |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | けめ | けむ | けむ | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | たけれ | たかる | たき | たし | たかり | たく | たから | たく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
カ変 ・サ変 には未然 | 形容詞 には語幹 | 形容・形容動詞型ず の連用形 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
てしがな | にしがな | そ | ながら | つつ | して | て |
○ | めれ | める | めり | めり | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | なれ | なる | なり | なり | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | まじけれ | まじかる | まじき | まじ | まじかり | まじく | まじから | まじく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | らめ | らむ | らむ | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | べけれ | べかる | べき | べし | べかり | べく | べから | べく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | らし | らし | らし | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
形容詞 ・打ち消し「ず」には連用 | 終助詞 ラ変には 連体 | 終助詞 | |||
---|---|---|---|---|---|
とも | な | や |
なれ | なれ | なる | なり | に | なり | なら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
たれ | たれ | たる | たり | と | たり | たら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | ○ | ごとき | ごとし | ごとく | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
あと連体 |
れ | れ | る | り | り | ら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
確定 | |||||
---|---|---|---|---|---|
ば | ども | ど |
○ | め | む | む | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
未然形に接続
1. | 推量 | 彼行かむ。→ 彼は行くダロウ。三人称の動作 |
---|---|---|
2. | 意志 | 我行かむ。→ 私が行こウ。一人称の動作 |
3. | 勧誘 | 今こそ別れめ。→ 今は別れルノガヨイ。二人称の動作 |
4. | 婉曲 | 行かむ折。→ 行くヨウナ時。体言に接続 |
5. | 仮定 | 行かむは、→ 行くナラバ、助詞に接続 |
ざれ | ざれ | ね | ざる | ぬ | ず | ざり | ず | ざら | ず |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
未然形に接続
1. | 打ち消し | 行かず。→ 行かナイ。 |
---|
○ | むずれ | むずる | むず | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
未然形に接続
1. | 推量 | 人まうで来むず。→人が参上するダロウ。三人称の動作 |
---|---|---|
2. | 意志 | 討ち死にをせむずるなり。→討ち死にをしヨウと思うのデアル。一人称の動作 |
3. | 勧誘 | 手分けをこそせられむずれ。→ 手分けナサルノガヨイ。~シマセンカ。二人称の動作 |
4. | 婉曲 | 高名せんずる人。→将来名をあげるヨウナ人。体言に接続 |
5. | 仮定 | 撃たんずるに、→撃つトシタラ、助詞に接続 |
「む」「と」「す」が合体した語。意味と現代語訳は「む」の強調。
○ | (じ) | じ | じ | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
未然形に接続
1. | 打消推量 | 彼行かじ。→ 彼は行かナイダロウ。~マイ。三人称の動作 |
---|---|---|
2. | 打消意志 | 我行かじ。→ 私は行かナイツモリダ。一人称の動作 |
3. | 打消の適当 | 今行かじ。→ 今行ってはナラナイ。二人称の動作 |
「む」の打消し
○ | ましか | まし | まし | ○ | ましか |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
未然形に接続
1. | 反実仮想 | 世の中にたえて桜のなかりせば、 春の心はのどけからまし。 → モシ世の中に全く桜がなかったナラバ、(花の咲き具合を気にする)春の心はのんびりするダロウニ。 |
---|---|---|
2. | ためらいの意志・推量 | しやせまし、せずやあらましと思ふこと。 → することにシヨウカシラ、しないでおこうカシラと思うこと。(~ましかば、~まし。)(~せば、~まし。) (未然形+ば、~まし。)が多い。 |
せよ | すれ | する | す | せ | せ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
四段・ナ変・ラ変の未然形に接続
1. | 使役 | 人を京に行かす。→ 人を京に行かセル。 |
---|---|---|
2. | 尊敬 | 人の謗(そし)りをも憚(はばか)らせ給はず、→ (帝は、)人の非難も遠慮ナサラ(アソバサ)ないで、「~せ給ふ。」のように尊敬語と一緒になり、(天皇)の動作を敬う(最高敬語)となる。 |
3. | 謙譲 | これ奉(たてまつ)らせん。 → これを献上申シ上ゲよう。「~奉らす。」のように謙譲語と一緒になると、謙譲の意味になる。 |
させよ | さすれ | さする | さす | させ | させ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
四段・ナ変・ラ変以外の未然形に接続
1. | 使役 | 人に開けさす。→ 人に開けサセル。 |
---|---|---|
2. | 尊敬 | 猫を御懐(ふところ)に入れさせ給ひて、→ (帝は、)猫を懐に入れナサッ(アソバシ)て、「~させ給ふ。」のように尊敬語と一緒になり、(天皇)の動作を敬う(最高敬語)となる。 |
3. | 謙譲 | 待ちきこえさするに、→ 待ち申シ上ゲルと「~きこえさす。」のように謙譲語と一緒になると、謙譲の意味になる。 |
しめよ | しむれ | しむる | しむ | しめ | しめ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
未然形に接続
1. | 使役 | 何によりてか目を悦(よろこ)ばしむる。→ 何によって目を喜ばセルのか。 |
---|---|---|
2. | 尊敬 | やがて山崎にて出家せしめ給ひて、→ そのまま山崎で出家ナサッ(アソバシ)て、「~しめ給ふ。」のように尊敬語と一緒になり、(天皇)の動作を敬う(最高敬語)となる。 |
3. | 謙譲 | ただいま奉らしめよ。→ すぐに献上申シ上ゲヨ。「~奉らしむ。」のように謙譲語といっしょになり、謙譲の意味になる。 |
れよ | るれ | るる | る | れ | れ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
四段・ナ変・ラ変の未然形に接続
1. | 受け身 | 人に襲わる。→ 人に襲わレル。 |
---|---|---|
2. | 可能 | 行かれず。→ 行くことがデキない。「ず」と一緒に使われる。 |
3. | 自発 | 都のみぞ思ひやらるる。→ 都のことばかり自然ト思いやらレル。心情を表す言葉と一緒に使われる。 |
4. | 尊敬 | 大臣が、縄を張られたりけるを、→ 縄を張りナサッたのを、位の高い登場人物の動作に使われる。 |
られよ | らるれ | らるる | らる | られ | られ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
四段・ナ変・ラ変以外の未然形に接続
1. | 受け身 | 舅にほめらるる婿。→ 嫁の父にほめラレル婿。 |
---|---|---|
2. | 可能 | 食べられず。→ 食べることがデキない。「ず」と一緒に使われる。 |
3. | 自発 | かのためし思ひ出でらる。→ あのことを自然ト思いださレル。心情を表す言葉と一緒に使われる。 |
4. | 尊敬 | 寺をも住持せらるるは、→ 寺の住職をナサッているのは、位の高い登場人物の動作に使われる。 |
○ | まほしけれ | まほしかる | まほしき | まほし | まほしかり | まほしく | まほしから | まほしく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
未然形に接続
1. | 動作の希望 | 行かまほし。→ 行きタイ。 |
---|---|---|
2. | 状態の希望 | あらまほし。→ あっテホシイ。(理想的デアル) |
れ | れ | る | り | り | ら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
サ変未然形に接続
1. | 完了 | 子を愛せり。→ 子を愛しタ。 |
---|---|---|
2. | 存続 | 冬籠りせる草も木も、→ 冬籠りしテイル草も木も、 |
てよ | つれ | つる | つ | て | て |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連用形に接続
1. | 完了 | 行きつ。→ 行っタ。 |
---|---|---|
2. | 強意 | 行きてむ。→ キット行くダロウ。「てむ」「つべし」「つらむ」で使われる。 |
3. | 並列 | 行きつ、戻りつ。→行っタリ、戻っタリ。接続助詞化する。 |
「つ」と「ぬ」の違い。
「つ」は動作、意識に使い、「ぬ」は状態、自然に使う。
ね | ぬれ | ぬる | ぬ | に | な |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連用形に接続
1. | 完了 | 夏は来ぬ。→ 夏は来タ。 |
---|---|---|
2. | 強意 | 風吹きぬべし。→キット風が吹くダロウ。「なむ」「ぬべし」「ぬらむ」で使われる。 |
3. | 並列 | 浮きぬ、沈みぬ。→浮いタリ、沈んダリ。 |
「つ」と「ぬ」の違い。
「つ」は動作、意識に使い、「ぬ」は状態、自然に使う。
たれ | たれ | たる | たり | たり | たら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連用形に接続
1. | 完了 | 倉持の皇子(みこ)おはしたり。→ 倉持の皇子がいらっしゃっタ。 |
---|---|---|
2. | 存続 | 梅の花咲きたる園 → 梅の花が咲いテイル庭。 |
○ | けれ | ける | けり | ○ | (けら) |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連用形に接続
1. | 伝聞過去 | 昔、男ありけり。→ 昔、男がいタソウダ。 |
---|---|---|
2. | 詠嘆 | 今夜は十五夜なりけり。→ 今夜は十五夜デアッタナア。和歌の場合が多い。初めて気づいた場合にも。 |
○ | しか | し | き | ○ | (せ) |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連用形に接続
1. | 体験過去 | うさぎ追ひしかの山。→ うさぎを追っタあの山。 |
---|
○ | けめ | けむ | けむ | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連用形に接続
1. | 過去推量 | 行きけむ。→ 行っタノダロウ。 |
---|---|---|
2. | 過去の原因を推量 | いかで行きけむ。→ ドウシテ行っタノダロウ。 いみじと思へば、行きけむ。 →すばらしいと思うカラ、行っタノダロウ。 |
3. | 過去の婉曲 | かの人行きけむ吉野山。→ あの人が行っタトイウ吉野山。体言に接続する。 |
○ | たけれ | たかる | たき | たし | たかり | たく | たから | たく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連用形に接続
1. | 希望 | 行きたし。→ 行きタイ。 |
---|
○ | めれ | める | めり | めり | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
終止形(ラ変型には連体形)に接続
1. | 推量 | 子な(る)めり。→子供デアルヨウダ。見た目で、主観的に推量。 |
---|---|---|
2. | 婉曲 | 人ごとに言ふめれど、→誰もが言うヨウダけれど、やわらかに言う。 |
「あるめり→あんめり→あめり」「なるめり→なんめり→なめり」と書くことが多い。
○ | なれ | なる | なり | なり | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
終止形(ラ変型には連体形)に接続
1. | 伝聞 | をとこもすなる日記を→男も書くトキク日記を |
---|---|---|
2. | 推定 | 虫の声すなり。→虫の声がするラシイ。音や声によって、推定 |
○ | まじけれ | まじかる | まじき | まじ | まじかり | まじく | まじから | まじく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
終止形(ラ変型には連体形)に接続
1. | 打消推量 | 彼行くまじ。→ 彼は行かナイダロウ。三人称の動作 |
---|---|---|
2. | 打消意志 | 我行くまじ。→私は行かナイヨウニシヨウ。~マイ。一人称の動作 |
3. | 打消当然 | あるまじきこと。→ あっテハナラナイこと。 |
4. | 打消可能 | 及ぶまじからむ際。→ 及ぶコトガデキナイヨウナ身分。 |
5. | 禁止 | 死ぬまじきぞ。→ 死んではイケナイぞ。 |
○ | らめ | らむ | らむ | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
終止形(ラ変型には連体形)に接続
1. | 現在推量 | 子泣くらむ、→ 今ゴロハ子供が泣いテイルダロウ、 |
---|---|---|
2. | 原因推量 | しず心なく、花の散るらむ。→ ドウシテ落ち着いた心もなく、桜の花が散っテイルノダロウ。 |
3. | 婉曲 | 人の言ふらむこと、→ 人の言うヨウナことを、体言に接続する。 |
○ | べけれ | べかる | べき | べし | べかり | べく | べから | べく |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
終止形(ラ変型には連体形)に接続
1. | 推量 | 花咲くべし。→ キット花が咲くダロウ。 |
---|---|---|
2. | 意志 | この一葥(せん)に定まるべし。→ この一矢で決めヨウ。~タイ。一人称の動作。 |
3. | 可能 | 対面すべくたばかれ。→ 対面デキルヨウニ計画しろ。 |
4. | 当然 | 生を愛すべし。→ 当然生を愛スベキデアル。 |
5. | 命令 | 帰るべし。→ 帰りナサイ。~セヨ。人に向かって。打消の語と一緒になると、禁止。 行くべからず。→行っテハナラナイ。 |
○ | らし | らし | らし | ○ | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
終止形(ラ変型には連体形)に接続
1. | 推量 | 春過ぎて夏来にけらし。 白妙の衣干すてふ天の香具山。→ 春が過ぎて夏がきたラシイ。 白い着物が干してある、天の香具山。前後に根拠が示されている推量 |
---|
なれ | なれ | なる | なり | に | なり | なら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連体形・体言に接続
1. | 断定 | をむなもしてみむとてするなり。→ 女もしてみヨウとしてするノデアル。 |
---|---|---|
2. | 存在 | 御前なる(に+ある)獅子・狛犬、→ 神前ニアル獅子と狛犬,(場所を示す語の後に使われる)。 |
体言+「に」(「なり」の連用形)+助詞、「に」の後に「あり」が続く。
「月の都の人にて、」→「月の都の人デアッて、」
「人にやあらん。」 →「人デアロウか。」
「何事のたまう殿にかあらむ。」→「何をおっしゃる殿デアロウ。」
「竜のしわざにこそありけれ。」→「竜のしわざデアッタナア。」
たれ | たれ | たる | たり | と | たり | たら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
体言・連体形に接続
1. | 断定 | 天下に君たり。→ 天下の支配者デアル。体言(体言相当)に接続。 |
---|
○ | ○ | ごとき | ごとし | ごとく | ○ |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
連体形・体言に接続
1. | 比況 | 水の還らぬごとく、→水が戻って来ないヨウニ、 |
---|---|---|
2. | 例示 | 往生要集ごとき抄物(しょうもつ)を、→ 往生要集ノヨウナ抜き書きを、 |
3. | 同じ内容 | 思ひのごとく、→思いトオリニ、 |
れ | れ | る | り | り | ら |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
四段活用動詞の已然形に接続
1. | 完了 | 咲けりけり。→ 咲いテシマッタナア。 |
---|---|---|
2. | 存続 | 生きとし生けるもの。→ 世の中に生きテイルものすべて。 |
四段活用已然形(エ音)に続く「ら・り・る・れ」は完了。
給へ(エ)+ る。→ 尊敬+完了連体形 → なさっタ。
給ふる → 謙譲語の連体形→ 申し上げる。
カ行 | 飽く | ありく | 驚く | ||
---|---|---|---|---|---|
サ行 | 思す | おはします | 召す | 申す | |
タ行 | 打つ | 勝つ | 立つ | ||
ハ行 | 逢ふ | 行ふ | 候ふ | 給ふ | のたまふ |
バ行 | 遊ぶ | まねぶ | |||
マ行 | 明らむ | 愛しむ | 悩む | ||
ラ行 | 借る | 奉る | ののしる | 参る | まもる |
カ行 | 来 | |||
---|---|---|---|---|
サ行 | 愛す | おはす | 御覧ず | 念ず |
ナ行 | 死ぬ | 去ぬ | 往ぬ | |
ラ行 | をり | 侍り | いまそがり |
カ行 | 着る | ||
---|---|---|---|
ナ行 | 煮る | 似る | |
ハ行 | 干る | 乾る | |
マ行 | 顧みる | 鑑みる | 試みる |
ヤ行 | 射る | 鋳る | |
ワ行 | 率(ゐ)る | 居(ゐ)る | 用ゐる |
カ行 | 生く | 起く | |
---|---|---|---|
ガ行 | 過ぐ | ||
タ行 | 落つ | ||
ダ行 | 閉づ | 恥づ | |
ハ行 | 恋ふ | 用ふ | |
バ行 | 侘ぶ | ||
マ行 | 後ろむ | 恨む | |
ヤ行 | 老ゆ | 悔ゆ | 報ゆ |
ラ行 | 降る | 懲る | 古る |
カ行 | 蹴る |
---|
ア行 | あり得 | 心得 | ||
---|---|---|---|---|
カ行 | 受く | 避く | 授く | |
サ行 | 仰す | 賜はす | 参らす | |
タ行 | 捨つ | 果つ | ||
ダ行 | 愛づ | |||
ナ行 | 尋ぬ | 寝 | 跳ぬ | |
ハ行 | 憂ふ | 構ふ | 給 (ふ) | 経 |
マ行 | 勤む | 極む | 眺む | |
ヤ行 | 覚ゆ | 聞こゆ | 見ゆ | |
ラ行 | 荒る | 後る | 暮る | |
ワ行 | 植う | 飢う | 据う |
ありがたし | 憂し | 多し | かたはらいたし | つらし | つれなし | |
はしたなし | 便なし | めやすし | やむごとなし | 良し | らうたし | |
悪し |
悪し | あたらし | あやし | いみじ | 美し | うるはし | おとなし | |
かしこし | 愛し | 口惜し | さうざうし | すさまじ | つきづきし | 恥づかし | |
むつかし | めづらし | めでたし | ものぐるほし | 優し | ゆかし | ゆゆし | |
よろし | わびし | をかし |
あからさまなり | 徒なり | 貴なり | あはれなり | いへばさらなり | 艶なり | |
おろかなり | きよらなり | すずろなり | 徒然なり | なのめなり | ふびんなり | |
むげなり | 豊かなり |
厳然たり | 整然たり |
け | け | く | き | か | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
せ | せ | す | し | さ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
て | て | つ | ち | た | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
へ | へ | ふ | ひ | は | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
べ | べ | ぶ | び | ば | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
め | め | む | み | ま | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
れ | れ | る | り | ら | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
こよ | こ | くれ | くる | き | こ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
せよ | すれ | する | し | せ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ぜよ | ずれ | ずる | じ | ぜ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ね | ぬれ | ぬる | に | な | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
れ | れ | る | り | ら | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
けよ | けれ | ける | け | け | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
えよ | うれ | うる | え | え | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
けよ | くれ | くる | け | け | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
せよ | すれ | する | せ | せ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
てよ | つれ | つる | て | て | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
でよ | づれ | づる | で | で | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ねよ | ぬれ | ぬる | ね | ね | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
へよ | ふれ | ふる | へ | へ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
○ | ふれ | ふる | へ | へ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
めよ | むれ | むる | め | め | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
えよ | ゆれ | ゆる | え | え | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
れよ | るれ | るる | れ | れ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ゑよ | うれ | うる | ゑ | ゑ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
きよ | きれ | きる | き | き | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
によ | にれ | にる | に | に | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ひよ | ひれ | ひる | ひ | ひ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
みよ | みれ | みる | み | み | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
いよ | いれ | いる | い | い | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ゐよ | ゐれ | ゐる | ゐ | ゐ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
きよ | くれ | くる | き | き | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ぎよ | ぐれ | ぐる | ぎ | ぎ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ちよ | つれ | つる | ち | ち | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ぢよ | づれ | づる | ぢ | ぢ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
ひよ | ふれ | ふる | ひ | ひ | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
びよ | ぶれ | ぶる | び | び | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
みよ | むれ | むる | み | み | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
いよ | ゆれ | ゆる | い | い | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
りよ | るれ | るる | り | り | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
かれ | かれ | かる | き | かり | く | から | く | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
しかれ | しけれ | しかる | しき | しかり | しく | しから | しく | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
じかれ | じけれ | じかる | じき | じかり | じく | じから | じく | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
なれ | なれ | なる | に | なり | なら | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
たれ | たれ | たる | と | たり | たら | |
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
-e | -e | -u | -u | -i | -a |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「 a 」「 i 」「 u 」「 e 」四段で活用する→四段。
ナ変・ラ変以外「ナイ」を付けて未然形が「 a 」音。
こ, こよ | くれ | くる | 来 | き | こ |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「来」「~来」1語だけ。
-せよ | -すれ | -する | -す | -し | -せ |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「す」「おはす」「漢語+す」「複合語」
「す(為(す))」は(旅す・安心す・軽んず)の合成語
Note : 為(な)す はサ行四段
-ね | -ぬれ | -ぬる | -ぬ | -に | -な |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「死ぬ」「去ぬ」「往ぬ」3語だけ。
-れ | -れ | -る | -り | -り | -ら |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「あり」「をり」「侍り」「いまそかり」4語だけ。終止形が「り」である。
-iよ | -iれ | -iる | -iる | -i | -i |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「 i 」一段で活用する→上一段。
「き・み・い・ゐ・ひ・に」+る。
-iよ | -uれ | -uる | -u | -i | -i |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「 i 」「 u 」二段で活用する→上二段。
「ナイ」を付けて未然形が「 i 」音。
けよ | けれ | ける | 蹴る | け | け |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「 e 」一段で活用する→下一段。
「蹴る」1語だけ。
-eよ | -uれ | -u | -u | -e | -e |
---|---|---|---|---|---|
命令 | 已然 | 連体 | 終止 | 連用 | 未然 |
「 e 」「 u 」二段で活用する→下二段。
「ナイ」を付けて未然形が「 e 」音。
その古語は
準備中
表示速度
速遅咲いた(完了)?
咲いている(存続)?
それとも、咲かない(打消し)?
“あやしうこそものぐるほしけれ
”
「ものぐるほしけれ」は一語か
「ものぐるほし」+「けれ」二語か?
謙譲語「給ふ」と尊敬語「給ふ」を見分けるには。
連用形に接続する「ぬ」は
完了の意味を持つ。
咲き+ぬ(完了)=咲いた
「けれ(過去詠嘆)」を接続するならば「ものぐるほしかり+けれ(気持ちがしたなぁ)」でなくてはならない。
よって誤答。
下二段活用連体形「給ふる」
下二段活用の
「給ふ」は謙譲語。
未然形に接続する「ぬ」は
打ち消しの意味を持つ。
咲か+ぬ(打ち消し)=咲かない
「ものぐるほしけれ(現在形)」
一語が正答。
あやしうこそものぐるほしけれ。→妙にバカバカしい気持ちがする。
「給ふ」+「る(完了)」
四段活用の「給ふ」は尊敬語。